雨宿りのために駆け込んだこの家は、魔女の住んでいる館だった。
僕は、暖炉の燃える客間でふかふかのソファーに座り、魔女から出されたケーキを食べ終えたところだ。
ウチではケーキなんてめったに出ないから、美味しくて2切れも食べてしまった。
「勝手に人の家に入り込む悪い子は、家に帰れないようにしてやろうかしら…?」
椅子に深く腰掛けた魔女がそう言ったけど、ケーキまで出された後で言われてもそんなに怖くない。
「冗談よ、冗談。ただ、あたしも結構長いこと人と話してなかったから、少し退屈していてねぇ。」
魔女の顔にはしわが深く刻まれ、僕のおばあちゃんよりもきっと年上なんだろうと思う。
「そっちの扉に何か良く分からない絵みたいなのが貼ってあるだろう? これは謎といってねぇ、」
「僕、謎解きなら知ってるよ!! お母さんと一緒に参加したことあるもん!!」
「おやおや、それは心強いねぇ。じゃあ、謎の答えを言ったら次の部屋に進めるから、まだ夜じゃないけど雨も上がったことだし、部屋を進んでお帰り。」
「うん、ありがとう!!」
「はい、多分また後で会うことになると思うけど…ふふっ。」

魔女の最後の台詞が少し気になったけど、気にしないことにした。
それにしても、これは何を答えたら良いんだろう…?